板倉滉がボルシアMGで求められる役割とは? ファルケ新監督は「CBとボランチ、一番いいポジションで起用する」
現地時間7月2日、日本代表DF板倉滉のボルシアMG加入がクラブ公式サイトや同SNSで発表された。1970年代に5度のブンデスリーガ優勝を果たした古豪でプレーする日本人選手としては、2011−12シーズンの大津祐樹(現ジュビロ磐田)以来となる。
ボルシアMGの背番号3をチョイスした板倉滉この記事に関連する写真を見る 昨季終了時点での板倉にとっては、主力選手のひとりとしてプレーし、2部リーグを制したシャルケに残留することが一番の望みだったのかもしれない。期限付き移籍先のシャルケと、板倉の保有元マンチェスター・シティの間に結ばれたレンタル契約には、580万ユーロ(約8億円)の買取オプションも付帯していたという。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻に反対を表明するため、シャルケは胸スポンサーだった露エネルギー企業ガスプロム社からの資金に見切りをつけた。これにより、もともと苦しかった彼らの懐事情はさらに冷え込みを見せ、相思相愛だったはずの板倉とシャルケは別離を余儀なくされた。
そこで新たに獲得レースに名乗りを上げたのが、今回契約を勝ち取ったボルシアMGだった。
一時はマンチェスター・Cの移籍金釣り上げによる交渉の停滞も噂された。だが、今夏就任したダニエル・ファルケ監督とマンチェスター・Cのペップ・グアルディオラ監督は定期的に連絡を取り、戦術について議論を交わす仲だ。
大衆紙『ビルト』でファルケ監督は「クラブというものは、監督やスポーツディレクターや選手よりも重要な存在。だからクラブにとっていい決断をしなければならないが、自分のネットワークを使うことも当然ある」とコメント。今回の移籍劇に指揮官自らが一役買ったことをほのめかしている。
また移籍金も、シャルケとの間に設けられた買取オプションよりも幾分安価な500万ユーロ(約6億9000万円)で決着した模様だ。
マルコ・ローゼとアディ・ヒュッターが指揮を執った直近2シーズンでは、リーグ戦だけで計117の失点を記録するなど、ボルシアMGの守備は不安定だった。
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