2022.01.01

中村俊輔が選ぶ歴代フリーキッカートップ10。本人がお手本にしていた選手とは?

  • 篠幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

中村俊輔 FKインタビュー 前編

日本随一のFKの名手である中村俊輔選手は、他のフリーキッカーをどのように見ているのだろうか。今回は本人に、これまで見てきた世界中のサッカー選手のなかから、歴代フリーキッカーのトップ10を選んでもらった。

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あの中村俊輔が「自分とは次元が違う」というキッカーたちを選んだあの中村俊輔が「自分とは次元が違う」というキッカーたちを選んだ この記事に関連する写真を見る  今回は、自分がこれまで衝撃や強く影響を受けてきたキッカーを選出しました。どの選手も自分とは次元の違うキッカーであるのは大前提として、順位はつけましたが、10位から4位まではレベルや価値、評価は同率という感覚です。上位3人はそこからさらにレベルが1段上の選手たちだと思います。

10位:ロベルト・カルロス(ブラジル/元レアル・マドリードほか)

 ロベルト・カルロスを上の順位にする人は多いと思います。ただ、今回のランキングのなかではゴール数がそれほど多くないので、この順位にしました。

 彼のFKの特徴は直線的な球筋だけどスピードがある弾丸シュート。GKの反応が遅れてゴールが決まる感じでした。

 彼のあとにアドリアーノ(ブラジル/元インテルほか)など、強烈なキックを持つ選手がいろいろと出てきましたけど、この分野ではロベカルが歴代で一番だと思います。

 それからブラジル人のサイドバックは、アウトサイドキックが得意な選手が昔から多いんですが、彼はそれをFKでやってしまう。僕が最初に見たのがインテル時代で、その衝撃は今でも覚えています。

 レアル・マドリード時代もアウトサイドで壁の横からGKが構えている側にFKを蹴ったりすることもありました。当時は強烈なストレートで突き刺す左利きのロベカルの横に曲げて落とす右利きのデビッド・ベッカム(イングランド)が立っていて、GKはタイミングをとるのが難しく、本当に脅威だったと思います。

 ロベカルのフリーキックでもっとも象徴的なのは、1997年トゥルノワ・ド・フランス(のちのコンフェデレーションズカップ)のフランス戦で、アウトサイドで壁の外側を巻いて直接決めたFKですね。FKのゴールの質ランキングでは、あのゴールはトップ3に入ると思います。