古橋亨梧の「キョウゴール」に沸くセルティック。加入わずか5カ月で現地は中村俊輔らレジェンド級の扱い (3ページ目)

  • アレックス・オヘンリー●文 text by Alex O’Henley
  • 井川洋一●翻訳 translation by Igawa Yoichi

【積極的にコミュニケーション】

「これほどまでに早く受け入れてもらえるとは思っていませんでした」とキョウゴは最近、クラブのスポンサーとのインタビューで語った。「僕は一番の幸せ者です」。

 またナカは控えめな性格で、英語もあまり話したがらなかったが、キョウゴは周囲と積極的にコミュニケーションを取っている。練習の始まりには全員と挨拶をし(欧州の慣例だ)、仲間とジョークを飛ばし合い、試合後にはゴミを片づけることまでしている。

 ピッチ内外の存在感と、際立つ数字。通常、クラブのアイコン──しかもセルティックは欧州制覇の経験を持つ名門だ──になるまでには、年単位の期間を要するものだが、彼は5カ月弱でそう見なされている。

 スコットランド代表で選手と監督として活躍したクレイグ・レベインは、セルティックとキョウゴは完璧にマッチすると英国国営放送『BBC』のラジオに語った。

「今のセルティックには、キョウゴのような選手が必要とするすべてが揃っているように見える。針の穴を通すようなスルーパスを送れる優秀なMFがいる。それは彼が必要としていたものだ」

 ポステコグルー監督は、よりロマンティックな表現で、似たようなことを言う。

「このフットボールクラブと彼は、天国で結ばれたような関係にある。私が遠い異国から連れてきたキョウゴは今、ここの人々の熱いサポートを受けている」

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