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久保建英との相性は? 庶民的すぎる
ビジャレアル本拠地とCLベスト4

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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エスタディオ・デ・ラ・セラミカ(ビジャレアル)

「久保建英とビジャレアル監督に共通点」はこちら>>

 朝、リバプールのジョン・レノン国際空港に向かえば、構内はすでにブルーのエバートンサポーターで溢れかえっていた。彼らはサポーター専用のチャーター機で、バレンシア空港に向かい、そこからバスで陸路、ビジャレアルを目指すのだという。

 2006年8月24日。筆者の最終目的地も彼らと同様、ビジャレアルだった。しかしルートが異なる。こちらはバルセロナ経由だ。

 バルセロナ・サンツ駅からアリカンテ行きの特急「EUROMED」で、地中海を左に望みながら南下すること約2時間。カステジョン駅に到着する。そこからこの日、宿泊するビジャレアル市内のホテルまでは、タクシーで12ユーロだった。

ビジャレアルの本拠地エスタディオ・デ・ラ・セラミカで入団会見を行なった久保建英ビジャレアルの本拠地エスタディオ・デ・ラ・セラミカで入団会見を行なった久保建英 エバートンは、前シーズン(2004-05)、プレミアリーグでチェルシー、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドに次いで4位に食い込み、チャンピオンズリーグ(CL)予備予選3回戦への出場権を獲得した。

 一方、ライバルのリバプールは5位。エバートンを下回り、CL出場圏外の成績に終わった。エバートンファンにしてみれば、「してやったり」の気分だっただろうが、一方でリバプールはイスタンブールで行なわれたシーズン最後の一戦=CL決勝で、ミランに対し0-3の劣勢から追いつき、延長PKの末に下して欧州一に輝いている。

 UEFAはそのリバプールに、前シーズン覇者の権利で、予備予選の1回戦から出場を認める裁定を下した。1回戦、2回戦を勝ち抜き、3回戦でCSKAソフィア(ブルガリア)を合計スコア3-2で破り、本大会への出場権を得たのが、この前夜のことだった。

 エバートンの予備予選3回戦の相手はビジャレアル。昨季のスペインリーグ4位のチームは、CSKAソフィアに比べ、はるかに難敵だ。実際、ホームのグディソンパークで行なわれた第1戦(8月9日)には1-2で敗れていた。

 リバプールの本拠地、アンフィールドと公園を挟んで反対側に本拠地を構えるエバートンとしては、絶対に負けられない状況に追い込まれていた。

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