2020.08.18

久保建英との相性は? 庶民的すぎる
ビジャレアル本拠地とCLベスト4

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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エスタディオ・デ・ラ・セラミカ(ビジャレアル)

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 朝、リバプールのジョン・レノン国際空港に向かえば、構内はすでにブルーのエバートンサポーターで溢れかえっていた。彼らはサポーター専用のチャーター機で、バレンシア空港に向かい、そこからバスで陸路、ビジャレアルを目指すのだという。

 2006年8月24日。筆者の最終目的地も彼らと同様、ビジャレアルだった。しかしルートが異なる。こちらはバルセロナ経由だ。

 バルセロナ・サンツ駅からアリカンテ行きの特急「EUROMED」で、地中海を左に望みながら南下すること約2時間。カステジョン駅に到着する。そこからこの日、宿泊するビジャレアル市内のホテルまでは、タクシーで12ユーロだった。

ビジャレアルの本拠地エスタディオ・デ・ラ・セラミカで入団会見を行なった久保建英 エバートンは、前シーズン(2004-05)、プレミアリーグでチェルシー、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドに次いで4位に食い込み、チャンピオンズリーグ(CL)予備予選3回戦への出場権を獲得した。

 一方、ライバルのリバプールは5位。エバートンを下回り、CL出場圏外の成績に終わった。エバートンファンにしてみれば、「してやったり」の気分だっただろうが、一方でリバプールはイスタンブールで行なわれたシーズン最後の一戦=CL決勝で、ミランに対し0-3の劣勢から追いつき、延長PKの末に下して欧州一に輝いている。

 UEFAはそのリバプールに、前シーズン覇者の権利で、予備予選の1回戦から出場を認める裁定を下した。1回戦、2回戦を勝ち抜き、3回戦でCSKAソフィア(ブルガリア)を合計スコア3-2で破り、本大会への出場権を得たのが、この前夜のことだった。

 エバートンの予備予選3回戦の相手はビジャレアル。昨季のスペインリーグ4位のチームは、CSKAソフィアに比べ、はるかに難敵だ。実際、ホームのグディソンパークで行なわれた第1戦(8月9日)には1-2で敗れていた。

 リバプールの本拠地、アンフィールドと公園を挟んで反対側に本拠地を構えるエバートンとしては、絶対に負けられない状況に追い込まれていた。