2020.03.17

首位でも問題噴出のバルサ。
現在の「不安定さ」にもつながる歴史的背景

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

バルセロナの不安定な魅力1

 2019-20シーズン、バルセロナは新型コロナウイルスによってリーガ・エスパニョーラが延期されるまで(第28節終了時点)、首位を走っている。チャンピオンズリーグでもラウンド16まで勝ち抜いて、イタリアのナポリとの第1戦は1-1で引き分け、第2戦は本拠地カンプノウで戦うことになっている。理論上は有利な状況に違いない。

しかし、バルサは「混迷の時代」を過ごしている。

レアル・マドリードとのクラシコに敗れ、浮かない顔のリオネル・メッシ(バルセロナ) 今年1月、リーガを連覇していたエルネスト・バルベルデ監督がスペインスーパー杯、スペイン国王杯で敗退したことで解任され、クラブ内外に動揺が走った。続けざま、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長ら首脳陣が契約したPR会社が、リオネル・メッシやジェラール・ピケ、あるいはクラブの反体制派に不利になるようなSNSでの工作をしていたことが発覚。バルトメウ会長は否定したが、疑惑はくすぶったままだ。

2月には、クラブが下部組織ラ・マシアの有望な若手を次々に売却する一方、デンマーク代表FWマルティン・ブライスワイトの移籍金に2800万ユーロ(約32億円)もの大金を投じたことが、物議を醸した。