2019.09.25

雑念消えたレバンドフスキが改心。
今季最大の「補強」も効き絶好調だ

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

 バイエルンのポーランド代表ストライカー、ロベルト・レバンドフスキが好調だ。今季リーグ戦5試合で9得点と、ほぼ1試合に2ゴールのペースで得点を量産し、欧州チャンピオンズリーグ(CL)、国内カップ戦でもゴールを決めている。

開幕から絶好調のレバンドフスキ 毎年シーズンの終わりに話題に挙がるゴールデンシューズ(欧州得点王)争いでも、現時点ではマンチェスター・シティのアルゼンチン代表ストライカー、セルヒオ・アグエロと一騎打ちの様相を呈している。

 スペインでは、バルセロナ、レアル・マドリードの両ビッグクラブが本調子とは言い難く、リーガ・エスパニョーラを代表するストライカーのリオネル・メッシも、シーズン前に負ったケガの影響で試合に絡めていない。イタリアでは、王者ユベントスが監督交代したばかり。策士のマッシミリアーノ・アッレグリから攻撃的スタイルを貫くマウリツィオ・サッリへの交代とあって、エースのクリスティアーノ・ロナウドもバランスを探っている状況だ。フランスのパリ・サンジェルマンのストライカーのキリアン・エムバペもケガで戦列を離れている。

 今後、これらの世界屈指の能力を誇る選手たちが巻き返してくることは容易に想像できるが、やはり今季序盤はレバンドフスキの成績が目を見張る。

 好調の理由のひとつとして、クラブでのキャリアはバイエルン1本に絞り、腹をくくったことが挙げられるだろう。オフシーズンの7月、レバンドフスキがバイエルンと2023年6月末まで契約延長する第一報が衛星放送の『スカイ』から流れると、ドイツ国内でも驚きを持って他の媒体でも伝えられ、またたく間にニュースは広まった。

 実際に契約延長が決まったのは8月末だが、この契約延長が”意外”と受け取られたのは、これまで毎年のようにレアル・マドリード行きの噂が出ていたからだ。レバンドフスキ自身も、昨年のロシアワールドカップ後には移籍する意思を見せており、2018年に代理人を現在のピニ・ザハビ氏に替えたのも、そのための準備だったと見られていた。現在31歳のレバンドフスキは、2023年の契約が切れるときには35歳目前だ。これは、バイエルンで全盛期を終える覚悟ができたと見ることができる。