2019.09.03

食野亮太郎がハーツ移籍後即デビュー。
3年後「マンCで輝けるように」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 MF食野(めしの)亮太郎がガンバ大阪からマンチェスター・シティに移籍すると発表されたのは、8月9日のこと。プレミアリーグ王者への突然の移籍発表は、大きな驚きとともに伝えられた。

 発表当初は「英国の労働ビザ取得が難しく、英国外へのレンタル移籍が濃厚」と伝えられていた。実際、ユース年代を含めて日本代表歴のない食野が英労働ビザを取得するのは極めて難しい、と見られていた。

スコットランドのハーツにレンタル移籍した21歳の食野亮太郎 ところが、16日付のスコットランドの地元紙『エジンバラ・ニュース』が、「食野が英労働ビザを取得した。『特別な才能を持った選手』として特例で認められた」と報道。スコットランドのエジンバラを本拠地とするハーツにレンタル移籍する見通しだと報じた。

 そこからビザの手続きに約2週間を要し、食野は8月30日に渡英。ハーツとレンタル移籍の契約を交わし、その翌日に行なわれたハミルトン戦で早くも公式戦デビューを飾った。時系列で追うだけでも、目の回るような忙しさだ。

 英国ロンドン在住の筆者のもとには、ハーツから事前に入団会見の招待状が届いていた。当初の会見日は8月29日だったが、ビザの手続きに遅れが生じたため、1日遅れの30日に延期された。それだけでも、混乱ぶりが伝わってくる。本拠地タインカッスル・パークに足を運ぶと、ハーツの練習着に身を包んだ食野が会見場に現れた。

 スコットランドメディアの注目度も高く、会見には20名ほどの記者、カメラマン、関係者が参加。食野がエジンバラ空港に到着した際には、ひと目見ようとサポーターが出迎えたという。

 そもそも、なぜスコットランドのハーツだったのか――。そこには、マンチェスター・Cの名将ジョゼップ・グアルディオラ監督の意向は働いているのか。食野はそれらの疑問に対して、次のように答えた。

「ハーツ以外にも何チームか話をさせてもらって、全チームが自分をほしがってくれていたんですけど、なかでもハーツは自分の特長が生きる場所などをよく理解してくれていました。一番いいなと思ったのは、自分の課題を明確に提示してくれたこと。『そこを伸ばしていこう』と言ってくれたことと、そこの伸ばし方のプランを明確に持って歩み寄ってきてくれた。