コパ敗戦もメッシが代表続投宣言。「アルゼンチンの未来は明るい」 (3ページ目)

  • セルヒオ・レビンスキー●取材・文 text by Sergio Levinsky
  • 井川洋一●翻訳 translation by Igawa Yoichi

 経験不足を露呈し、采配のミスも重ねた指揮官だが、パブロ・アイマールら有能なアシスタントの力もあって、アルゼンチンは短期間にまとまった。マルティネスやパレデス、タグリアフィコ、フォイら、今後の代表で主力を担うべき20代の選手たちも存在感を示した。散発的に輝いたパウロ・ディバラの奮起も期待できそうだ。サッカー協会がしっかり機能するようになるには、もう少し時間がかかりそうだが、少なくともピッチ上の未来には小さな光が見え始めている。

「アルゼンチンには明るい未来があることが示された」とメッシは前を向いた。「アルゼンチンには、新世代のすばらしい選手たちがいる。僕もまだまだ続けて、彼らと共に何かを手にしたい。自分にできることがあれば、代表のために尽くしたいと思う」

 メッシが代表に関する事柄で、これほど明確な姿勢を打ち出すのは珍しい。試合前の国家も歌うようになった。バルセロナですべてを手にしてきた世界一のスーパースターは、アルゼンチン代表に重要なタイトルをもたらすことをキャリアの目標に掲げている。その気持ちを新たにしたのであれば、主要大会では15年ぶりとなる宿敵からの敗北の痛みも、少しは和らぐだろうか。

 まずは来年、アルゼンチンとコロンビアで共催されるコパ・アメリカ2020(この年からW杯の2年後の4年周期開催になる)に期待したい。

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