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CLチェルシー対バルサ。コンテ監督の
心理がわかる3人が戦術を読む (4ページ目)

  • photo by Getty Images

倉敷 圧倒的な得点が見込めない以上、やはり守備が礎(いしずえ)になります。でも現在のチェルシーは、かつてイニエスタが劇的な同点ゴールを決めてアウェーゴールでバルサが勝ち上がったフース・ヒディンク監督時代(2008-2009)に代表されるランパード、テリーが輝いていた時ほどソリッドな守りは期待できませんね。3バックにしても、ガリー・ケイヒルがやや不安定です。アンドレアス・クリステンセンを起用したほうがいいかもしれません。

小澤 バルサのような機動力のあるチームに対して、前には強いが脇や背後のケアが甘いケイヒルを使ってしまうとスコンと抜かれる画が簡単に浮かんできます。おそらくクリステンセンを使ってくるんじゃないでしょうか。CLはプレミアリーグのジャッジとは異なりますし、バルサに押し込まれる状況が続くと、どうしてもエリア内でファールを犯してPKを献上してしまうリスクも高まります。

倉敷 昨季のように右のモーゼスや左のマルコス・アロンソから素晴らしいクロスがゴール前に入れば活路も見出せそうですが、多くの時間で押し込まれることは確実なのでカンテのインターセプトからのカウンターしかないかもしれない。ただ、バルサはカウンターもうまい。特にプレミアで実績のあるスアレスがここに来て絶好調なので、カンテの仕事は重要ですね。

小澤 仮にチェルシーがハイプレスでブスケツを潰しにきたとして、キーマンになるのはパウリーニョだと見ています。12月のエル・クラシコのように、ハイプレスを受けた時は彼が前線に顔を出してGKテア・シュテーゲンからのロングボールを受けて起点になることもできます。しかも、サイド攻撃を仕掛けた時には、彼がボックスに入ってワンタッチゴールを決めるというオプションにもなれます。

 年明けからコパ・デルレイの試合がミッドウィークに続き、40日間で12試合という驚異的な過密日程を消化してきているバルサですが、バルベルデ監督がうまくターンオーバーを使ってメッシまでもを休ませていますので、主力メンバーの調子、コンディションは万全です。ウスマン・デンベレも第23節(2月11日)のヘタフェ戦で復帰していますし、チェルシー戦までにケガ人が新たに出なければほとんど死角はないでしょうね。

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