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バルサを慌てさせるクラブはあるか?
リーガに詳しすぎる3人が検証 (4ページ目)

  • photo by Getty Images

中山 昨夏にセビージャから獲得していたビトーロも、予定通りレンタル先のラス・パルマスからこの冬に戻ってきたので、全体的に選手層の厚みが増しましたよね。そういう点では、バルサの独走にストップをかけられるのは2位のアトレティコが一番手になると思います。もちろんヨーロッパリーグの優勝も狙っているとは思いますが、シーズン後半戦のアトレティコは本来の力を発揮してくれそうな気がします。

倉敷 アトレティコはヨーロッパリーグ(EL)を本気で狙っていると思います。シメオネはワンダ・メトロポリターノでタイトルを獲るためにクラブに残ったわけですし、新スタジアムに魂を入れるための"儀式"をしたいはず。サポーターも新スタジアムで大騒ぎをしたいと願っているでしょう。

小澤 倉敷さんはどのチームに注目していますか?

倉敷 エイバルですね。第11節までは7試合連続勝ちなしが続くなどかなり苦労していましたが、第12節のベティス戦で大勝(5-0)してからは、2度の3連勝を含む7試合連続無敗を続けるなど、昨季のよい時の状態に戻った印象があります。あっという間に順位も上がって、いまではELを十分に狙える位置にまできました。

 そのなかで、乾貴士選手が好調をキープしているのが嬉しいですね。12月には2試合連続で先制ゴールを決めましたし、かなりコンディションもよさそうなので、シーズン後半も大いに期待できるのではないでしょうか。

小澤 その他でいうと、個人的には最下位で降格の危機にあるラス・パルマスのパコ・ヘメス新監督がどのようにチームを再建するのかにも注目しています。ラス・パルマスにとってパコ・ヘメスは今季3人目の監督になるわけですが、この監督はどんなに苦しいチーム状況でもボールをしっかり保持してスペクタクルなサッカーをすると思うので、成績にかかわらず見て楽しいサッカーが見られるのではないでしょうか。

中山 監督交代と言えば、セビージャの新監督に就任したヴィンチェンツォ・モンテッラも注目ですよね。ミランでは就任初年度にチームを立て直した印象がありましたが、2年目の今季はクラブのオーナーが変わって新戦力を大量に補強したことで、それに振り回されてしまい、昨季に築き上げたものを一気に失うことになった。

 ミランで解任の憂き目に遭ったモンテッラが、その心の傷が癒える間もなくスペインに行って、しかもセビージャという難しいクラブの再建を託されたわけです。正直、「本当に大丈夫なのか?」という心配もありつつ、イタリア人監督がスペインでどこまでやれるのか、興味深い部分があります。

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