「ウシー!」の声援を浴びて内田篤人が2ゴールも「勝負はこれから」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「最初にいいクロスを2本、入れられたからね。その後は2点、ポンポンと入っちゃった」

 試合を振り返る内田の表情はすっきりとし、落ち着いているように見えた。昨年12月、ヨーロッパリーグ・ザルツブルク戦で復帰を果たしたときや、今年1月、スペインで行なわれた練習試合に出場したときに見せたような高揚した様子はなく、ここまで地道にトレーニングを積んできた余裕のようなものが感じられた。

 昨年12月の公式戦出場以来、内田はリハビリと練習を重ねてきた。1月の練習試合は、今回と似たような45分の出場だった。その試合で好感触を得たマルクス・ヴァインツィール前監督は、その後の練習試合やドイツ杯での起用を考えていたが、内田は他の箇所を少しずつ傷め、出場には至らなかった。

 それでも2月下旬にはチーム練習にフルで復帰。3月には練習試合のハノーファー戦でフル出場を果たす。このときは翌日になっても痛みが出ないところまで回復していたが、結局、昨季は最後までブンデスで出場機会をつかめなかった。現在、試合には右ひざにサポーターをして臨んではいるものの、ほとんど問題はないという。あとは試合勘と体力を戻すために実戦を積む段階にきている。

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