CL決勝最大の見どころは、
レアルの左サイド対ユベントスの右サイド (2ページ目)
その結果が42分のカリム・ベンゼマの突破であり、そこから生まれたイスコのゴールだった。通算スコア2?4。勝負はこの瞬間、決した。通算2-3にした後、そのまま能天気に攻め込んでいった方がよかったのではないかと思うが、それは結果論と言うべきか。
アウェーゴールルールと慎重な姿勢は必ずしもディフェンスの強化に結びつかないのがサッカーという競技の特殊性である。アトレティコはそれぞれと正しく向き合うことができなかった。チャレンジャー精神を忘れ、馬鹿になりきることができなかった。
R・マドリードとアトレティコは、CLでは2013~14から4シーズン連続で対戦し、過去3度はすべてR・マドリードに軍配が上がっている。しかもすべて好勝負。決勝で対戦した2013~14は延長戦。2014~15は準々決勝での対決でロスタイムに決着。2015~16は再び決勝対戦となり、延長、PK戦だった。
まさにあと一歩。アトレティコが馬鹿になれない理由はよくわかる。だが、R・マドリードにとって怖いのは、馬鹿になった無欲のアトレティコだ。
R・マドリードを救ったのはベンゼマだった。ライン際で相手の守備者を置き去りにしながら深々とえぐり、マイナスに折り返したそのウイングプレー。称賛されるべきである。本格的ストライカーでありながら、ウイングプレーにも芸がある。
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