高度な英語力と経験値。吉田麻也のキャプテンシーは長谷部に劣らない (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 ただ、忘れてならないのは、吉田がここにきて突然、急成長を遂げたわけではないということ。背景には、プレミアリーグ在籍の4年半でひとつひとつ経験を積み上げてきたことがある。

 今季から指揮を執るクロード・ピュエル監督のもと、カップ戦要員として継続的に出番を与えられ、マッチフィットネスを向上してきたことはもちろん大きい。さらに、冬の移籍市場でレギュラーCBのジョゼ・フォンテ(現ウェストハム・ユナイテッド)が退団し、吉田の序列が上がったことも「レギュラー獲り」につながった。

 しかし、それだけでは今の地位を確立できなかっただろう。CBとしてプレミアリーグで生き抜くには、どうすればいいのか──。その答えを常に考えて実践し、4年半という時間をかけて一歩一歩、地道に前進を続けてきたから、今があるのだ。努力の上に今の立ち位置があるのは、吉田の言葉からもひしひしと伝わってくる。

「何にチャレンジしてはいけないか、どういうミスをしたらいけないか、そういうことはミスを繰り返して理解したつもりなので。試行錯誤は常にしているし、毎試合、気が抜けない状態だし。試合ごとに成長していかなくてはいけない」

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