チェルシーに完敗。4試合で4通りのレスター布陣に岡崎慎司も当惑 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ベンチスタートの岡崎慎司に出番の声がかかったのは、このタイミングであった。残り時間30分で、センターバックのDFロベルト・フートとの交代でピッチに入った。

「監督は『もう策がない』って感じでしたね。『なんかやってくれ』って感じだったんで」と岡崎が振り返るように、この交代策についても、指揮官が用意周到に準備していたようには思えない。

 わかりやすかったのが、スリーセンターバックのポジションに入っていたDFクリスティアン・フックスのリアクションだ。

 FWの岡崎との交代でセンターバックのロベルト・フートを引っ込めたことで、「どうすればいいんだ?」と両手を広げてベンチに訴えた。最終ラインを3枚で維持するのか、あるいは4枚に変更するのか......。こうした初歩的な意思統一さえ、できていないようだった。

 実際、岡崎投入時のレスターは、4−3−3に見える布陣でプレーを再開した。ところが岡崎によれば、「僕が聞いたのは、そのまま3−5−2」を続ける指示だったという。意思統一を欠くレスターは、しばらく混乱。岡崎投入から5分後、ラニエリ監督はようやくMFマーク・オルブライトンをテクニカルエリア付近で捕まえ、3−5−2に戻すよう指示を出していた。

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