清武弘嗣が悟る。「スペイン語がわからないと大事な試合に出られない」 (5ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko photo by Getty Images

「代表は来年の3月まで活動がない。海外組にとってこの4カ月は大事な時間」と清武は言う。代表がないから、クラブでのポジション確保に集中できるという選手もいる。しかし、クラブでの出場機会が増えなければ、代表での活動に悪影響を及ぼしかねない。セビージャでの日々を満喫しながらも、心のどこかで、不安はつきまとう。

 ハリルホジッチ監督は、クラブで出場機会の少ない選手に「移籍しないのか?」と問いかけたと言われている。該当選手は清武だけではないが、彼がその1人だとしてもおかしくはない。

 現在、清武にはドイツのシャルケやヴォルフスブルクなどからオファーがあると噂されている。だが11月2日のディナモ・ザグレブ戦に途中出場し、CLデビューを飾った清武は、新しいクラブでは今季、CLにもヨーロッパリーグにも出場できない。そのことが獲得をためらわせることになりはしないかという危惧もある。同時にそれは、清武がコンペティションを勝ち上がる挑戦を選択し、セビージャに残留する理由にもなるかもしれない。

 清武本人の想いだけで移籍の行方が決まるわけではないが、その動向を注視したい。

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