好調、原口元気が抱えるジレンマ。
「これがヘルタのサッカーなので」 (3ページ目)
「うまくポンポンと(得点が)入ったので、そこからは守りきろうという、いつもどおりの展開。カウンターで1本、(チャンスが)来ないかなと思って狙ってましたけど......。そこのクオリティを上げたら、ヘルタも3点目、4点目が獲れるチームになると思うんだけど。やっぱり2-1で満足している部分がチームとしてあるし、数字を残したい僕からすると、そこはちょっとアレですけど」
原口の口調にはどことなく、こういうチームだから仕方がない、とでも言いたげなようだった。そして「追加点を狙わないチームに、得点への意欲をもたらしたいか」と問われると、次のように答えた。
「でも結局、勝っているんでね。何が正しいかといったら、結局勝つことが正しい。点を(たくさん)獲らなくても勝っている。そういう意味ではチームとして正しいというか、チームとして粘り強くやっていると思います」
原口は「これがヘルタのサッカーなので」と、繰り返した。自分たちのサッカースタイルと勝利という結果に納得することで、自分のやりたいプレーはできないと割り切りっている。もっと言えば、自分を殺してでもチームのために、という諦観のようなものを漂わせた。
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