セビージャ清武弘嗣、念願のCL初出場でモチベーション大幅アップ (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 アルゼンチン人監督のこのコメントは、チーム戦術への順応で先をいくチームメートに肩を並べた時、清武にも出場のチャンスが十分にあることを示唆している。指揮官からの信頼を失っているわけではない。ただ、他のチームメートより戦術理解度などで遅れをとってしまっているため、厳しい状況にあるのだと読みとれるものであり、これからの巻き返しを期待させる。

 ミックスゾーンで清武は「とりあえず久々の試合だったので、試合が終わって"ああ、CL出たんだな"という感じでした。疲れました。でも、試合に出たら楽しい。このチームは強いし、ボールが持てる。パスも出てくるし、走っているところにくる、すごくいいチームだと思う。この出場時間を少しずつ増やしていきたいと思います」と、CL初出場以上に、久しぶりに緑の芝の上でボールを蹴ることができたことに満足感を見せた。

 清武が置かれていた状況を考えれば、不満や愚痴をこぼし、腐ってしまうこともありそうなものだが、試合に出場したことで、今までにたまった鬱憤が少しは晴れたはず。もちろん、この日の出場が定位置確保を意味するものではない。だが、気持ちを一新してサッカーに取り組む後押しにはなったはずだ。

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