PKを26本決められ続けた男。シレッセンはバルサの正GKになれるか (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper  森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 バルサはシレッセンがアヤックスでもう1試合プレーすることを認めた。チャンピオンズリーグ・プレーオフのロストフ(ロシア)との第2戦である。シレッセンとチームメイトはひどいプレーをして、1─4で敗れた。

 シレッセンはロシアからバルセロナへ直接飛んだ。バルサがシレッセンと契約したことをツイッターで発表すると、ロストフの公式ツイッターは辛口の言葉で応じた。「また彼に会いたいですね。できればゴールで」

 シレッセンの契約は5年。最初はテア・シュテーゲンの控えとしてベンチに座るとみられ、出場はスペイン国王杯が中心になるだろう。

 しかしシレッセン自身が言うように、彼はアヤックスの正GKの座をケネト・フェルメールから奪っている。バルサでテア・シュテーゲンからポジションを奪えない理由があるだろうか(たぶんある。テア・シュテーゲンはフェルメールよりずっとうまい)。

 27歳のシレッセンは、GKとしてのピークを迎えようとしている。もし2014年ワールドカップのころの調子を取り戻せれば、バルサにとって理想的な控えGKとなる。だがアヤックスやオランダ代表での最近のプレーを繰り返すようだと、居場所はどこにもなくなるだろう。

【サイモン・クーパーのフットボール・オンライン】記事一覧>>

■海外サッカー 記事一覧>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る