レアル今夏の補強はゼロ。全権掌握ジダンのマネジメント術が光る

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

試合中に指示を出す姿もさまになってきたジダン監督試合中に指示を出す姿もさまになってきたジダン監督「今のメンバーに満足している。31日まで時間はあるし、何があるかはわからないが、これから新たな補強があるとも退団選手が出るとも思っていない」

 例年であればスター選手獲得で夏の移籍市場の主役となっているレアル・マドリードだが、ジネディーヌ・ジダン監督は、事実上のメンバー編成終了を、プレシーズンのサンティアゴ・ベルナベウ杯後の記者会見で口にした。

 新しく獲得した選手は1人もいない。補強したのは、買い戻しオプションを行使して3200万ユーロ(約36億円)を支払いユベントスから買い戻したアルバロ・モラタと、レンタルから復帰させたマルコ・アセンシオ、ファビオ・コエントランの計3人。アセンシオを除けば、レアル・マドリードでのプレーの経験がある選手だ。

 退団者を見ても、契約が切れたアルバロ・アルベロアとビジャレアルに移籍したデニス・チェリシェフの2人だけ。いずれも昨シーズンは出場機会に恵まれておらず、戦力として大きな変化はない。

 もちろん、31日までまだ時間があることからいくつかの動きがあるかもしれない。だが、ジダンは今のメンバーを誰ひとり欠くことなくシーズンをスタートさせることを希望しており、断り切れないほどのオファーが届かない限り、選手の入れ替えはないだろう。

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