2016.03.21

久保裕也、スイスで語る。「シュートを打つなと言われたこともあった」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

久保裕也インタビュー(前編)

ヤングボーイズ(スイス)で3シーズン目となる久保裕也 取材当日、指定された場所に到着すると、久保裕也はすでにくつろいだ様子でそこにいた。インタビュー前に行なわれたドイツ語のレッスンが予定よりも早く終了したという。「すいません。時間が早まっちゃって」と、礼儀正しく挨拶をした。スイスに渡って3シーズン目を送る久保は、それなりにドイツ語を話せるようになったが、未だにクラブからはレッスンを義務付けられている。

「ドイツ語でのインタビューを何本受けたらレッスンしなくていいという規定があるみたいです。ドイツ語のインタビューを受けなかったら、一生、レッスン受けなきゃいけないかもしれないんです」と、冗談とも本気ともつかない顔で説明した。

 久保は13年夏、19歳でヤングボーイズに入団した。その年はリーグ戦34試合に出場し7ゴール。翌年は27試合で5ゴールを挙げている。多少数字は落ちたが、順調に経験を重ね、結果も出している。だが、その道のりは一筋縄ではいかないものだった。その2シーズン、指揮を執っていたウリ・フォルテ監督が当初久保に求めたものは、とにかくアシストだったのだという。日本ではストライカーとしてプレーしてきた久保にとっては葛藤の日々だった。