「俺にパスしてくれ」。苛立ちあらわな岡崎慎司が見せた必死の動き (2ページ目)
実際、クロスボールが入りそうになると、岡崎はさまざまな工夫をこらしてフリーになろうとした。ペナルティエリア内に猛スピードで突進したところで突然、減速してフリーになったり、相手選手がついてきたところでバックステップを使ってマークを外したりと、敵が嫌がる動きを何度も見せた。しかし、肝心のラストパスが岡崎に入らない......。味方が自分のトライを感じ取らないシーンが続いたことに、試合後の岡崎は珍しく苛立ちをあらわにした。
「俺がフリーになって、『ここに出してくれ』と言っているのに、俺を通り越して、ボールが逆サイドに行ったりするから、俺は怒ったんですけど」
「中盤がシュートを打つ前に、『パスしてくれ』と言っていたんです。シュートを打つふりして『(ボールを)ちょん(と出す)』みたいなプレーがあるじゃないですか? 斜めに入って、それができる位置にいたりしたんですけど(パスはこなかった)」
象徴的だったのは、MFリヤド・マフレズが右サイドからドリブル突破を図った場面――。このとき、岡崎はニアサイドに侵入してフリーになったが、マフレズは角度のない位置から強引にシュートを打った。マフレズのシュートがブロックされると、岡崎は両手を挙げ、天を仰いだ。
2 / 4