2015.07.09

新体制始動のミラン。鬼軍曹vsオーナーの関係に一抹の不安

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by BUZZI/FOOTBALL PRESS

 7月3日、ミランが新シーズンに向かって動き出した。この日、ミランの新オフィス、カーサミランでは記者会見が行なわれ、その後、ミラネッロで選手たちが初練習に臨んだ。

ミランの練習場で指導するミハイロビッチ監督 2015~2016シーズンにおけるミランの急務は、言うまでもなくセリエAの上位に、そしてヨーロッパのトップチームに返り咲くことである。前々季は8位、前季は10位と低迷するミランに対し、すでにサポーターの我慢は限界に来ている。「ヨーロッパ最多タイトルチーム」をうたい文句にしているチームにとって、現状はあまりにも屈辱的である。

 例年、新シーズンの初日にはクルバ・スッド(ゴール裏)のウルトラスたちがチーム本部前に集まり、エールを送るのだが、今年はそれも見られなかった。これまでの不満の表れである。

 さて、新生ミランが昨シーズンと比べ変わった点はまず監督だろう。監督を選ぶにあたり、ミランはこれまでと大きく方針を変えてきた。(たとえ監督経験はなくとも)ミランブランドの香りを強く放つ人物、というのがこれまでのミランのポリシーだった。セードルフ然り、インザーギ然り。しかしここ2年の失敗に懲りてか、彼らが新監督に選んだのはこれまでとはほぼ真逆の人物、セルビア人監督シニシャ・ミハイロビッチだ。