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パリSGようやく首位奪取。フランスリーグ大混戦の理由 (4ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atushi
  • photo by Panoramic/AFLO

 マルセイユは首位陥落後もスランプに陥ることなく優勝争いを続けている。少なくとも来季のCL出場権獲得(3位以内)は現実味を帯びてきたと見ていいだろう。

 そのマルセイユに替わって首位に立ったのは、大混戦のもうひとつの要因となっているリヨンだった。

 来年オープン予定の新スタジアム建設によって財政難に陥ったリヨンは、4シーズンほど前から若手主体のチーム編成に方針転換し、毎年のようにビッグネームを放出してきた。リーグ7連覇時代(2002~2008年)の面影はすっかりなくなり、現在では優勝どころかヨーロッパリーグ出場権獲得さえも難しいほど、苦しい戦力状況だった。

 ところが、さすがヨーロッパ屈指の育成王国と評されるだけあって、次世代を担う“金の卵”が続々と台頭。ウベール・フルニエ新監督を迎えた今シーズンは、スタメンのうち6~7人が自前で育てた若手で占められるようになり、そこに基本に忠実なフルニエ監督のサッカーが見事にフィットした。シーズン序盤、PSGと互角に渡り合ってドローを演じたことも大きな自信となり、その後の勢いにつながったと言えるだろう。

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