ミランのベテラン番記者が本田圭佑を信じ続けた理由 (3ページ目)
そのうえで、先に述べた『それでも本田を信じる』の根拠を記せば、こうなる。
それは今年3月の原稿に記したとおり、実に単純な話だ。ミラノ入りして以降に本田が見せた類い稀なプロフェッショナルとしての姿勢、そして彼のプライドである。
オランダとロシア、そして日本代表で積み上げてきた実績は申し分ない。ところが、昨シーズンの本田はあまりに多くの負の要素に取り囲まれていた。クラブ幹部同士の確執、首脳陣と監督の対立。それが原因で生じたロッカールームの分裂。しかも本田は、ロシアからほぼ休むことなくイタリア入りしていた。
これでは実力発揮のしようがない。厳しく批判しながらも、『それでも本田を信じる』と繰り返してきた根拠がこれである。要するに、コンディションさえ戻れば相応の貢献をミランにもたらしてくれるに違いない、と考えていたのだ。
今季、本田圭佑は本来の実力を発揮しつつある。ただし、今のミランはチャンピオンズリーグにもヨーロッパリーグにも出場していないため日程的に余裕があり、それゆえコンディションを維持できているともいえる。真価が問われるのは、今季の後半、さらには来季といえるだろう。
ちなみに、今日現在、第7節を終えた時点で、件の老人はまだスタジアムへ戻ってきていない――。
※第7節終了時点の「ivg値」データは以下
MF部門
1.本田(ミラン):22.6
2.マニャレッリ(サッスオーロ);22.1
3.チガリーニ(アタランタ):21.9
4.インレル(ナポリ):21.7
4.タフチディス(ベローナ):21.7
6.デ・ヨング(ミラン):21.5
7.ヴァスケス(パレルモ):21.4
8.ガルガーノ(ナポリ):21.1
9.クアドラード(フィオレンティーナ):20.8
9.フロレンツィ(ローマ):20.8
FW部門上位
1.テベス(ユベントス):23.8
2.ガッビアディーニ(サンプドリア):22.6=本田:22.6
3.ザパタ(ナポリ):22.3
4.メネス(ミラン):21.9
5.ジョルジェビッチ(ラツィオ):21.8
6.カジェホン(ナポリ):21.7
7.オズヴァルド(インテル):21.4
8.リャイッリ(ローマ):21.2
8.ロドリゲス(チェゼーナ):21.2
10.プッチャレッリ(エンポリ):21.1
10.カッサーノ(パルマ):21.1
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