好プレイも無得点。ハーフナー・マイクに残された時間は? (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 そして前半終了間際の44分、ハーフナーにこの日一番のスポットライトが当たる。左CKからのチャンスでセルヒオ・ラモスに競り勝ち、まさにドンピシャのタイミングでヘディングシュートを放ったのだ。その瞬間、誰もがネットを揺らしたかと思った......が、シュートはわずかながらゴール左へと外れていった。

 後半に入っても、ハーフナーはスルーパスに素早く反応するなど、積極的にボールに絡んでいった。世界が認めるレアルのCBコンビ、セルヒオ・ラモスとペペ相手に臆することなく、67分に交代するまで何度も勝負を挑んだ。レアルDF陣との初対決についてハーフナーは、「ペペに頭突きされなくて良かった」とミックスゾーンで笑顔を見せていた。

 ただ、レアル・マドリード相手に好パフォーマンスを見せたものの、今後の戦いを考えれば、できるだけ早い段階でゴール、そして勝利という結果が欲しい。スペインのメディアは、FWに対する要求がとてつもなく高い。それは、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドが3試合無得点を続けるだけで、「絶不調」と叩かれることからも分かってもらえるだろう。

 特に残留争いを強いられるだろうコルドバにとっては、勝利につながるゴールは何より大事なもの。新加入のハーフナーへの期待は大きく、彼のゴールがプリメーラ(1部)残留に直結しているといっても過言ではない。

 第4節以降、コルドバはチャンピオンズリーグ出場権を狙う強豪チームとの対戦が続く。このような日程からも、ホーム開幕戦となるセルタ戦、もしくは第3節のアルメリア戦までに、勝利という結果が是が非でも欲しいところだ。FWの活躍を期待して見守ってくれる時間は、ライバルひしめくスペインでは瞬(またた)く間になくなっていく。だからこそ、ハーフナーは良いパフォーマンスだけでなく、ゴールという結果を早々に残さなければならない。

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