【Jリーグ】ファジアーノ岡山のルカオが語る日本でのプレー「昇格を決めた瞬間のことは、一生忘れません」 (3ページ目)
【J1昇格に感動】
岡山で2年目の昨シーズン、ルカオはクラブの歴史にその名を刻んだ――クラブ史上初のJ1昇格に貢献したのだ。5位でシーズンを終えてプレーオフに回ると、ベガルタ仙台との決勝で途中出場し、勝負を決める2点目をアシストした。
「J1昇格を決めた瞬間のことは、一生忘れません」
当時を振り返るルカオの両目は少し潤んでいた。
「本当に感動しました。ファジアーノ岡山の歴史の一部になれて、ものすごく幸せです。試合後のインタビューでも言いましたが、僕は岡山というクラブと街、人々が大好きです。今では、自分の第二の故郷と感じている。ここでの生活は、とても充実しています」
今季から初めて挑戦しているJ1の舞台は、彼が想像していたとおり、これまでのキャリアのいかなるリーグと比べても、別次元のレベルだという。それでも持ち前のパワーとスピードを磨き、逞しい身体で前線のターゲットマンとして存在感を放っている。
得点こそ、ここまで3つと多くないが、その3点目となった6月21日の横浜FM戦のゴールは、チームの決勝点となっただけでなく、ブラジル人ストライカーの彼にとって、実に意義のあるものとなった。
>>後編「ルカオが語る自身のプレースタイルと今後キャリア」へつづく(7月5日掲載)
ルカオ
Lucas Marcos Meireles/1995年9月22日生まれ。ブラジル・ミナスジェライス州ドーレス・ド・トゥルボ出身。21歳の時にアーセナルMGでプロになり、その後北マケドニアのマケドニアGP、レノヴァ、ギリシャのアポロン・ラリッサでプレー。2019年に鹿児島ユナイテッドに移籍。以降、ツエーゲン金沢、松本山雅FCと渡り、2023年からファジアーノ岡山でプレーしている。
著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
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