検索

【Jリーグ】横浜F・マリノスはもう終わりなのか? 福田正博が考えるJ1残留条件と巻き返しのポイント (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro

【攻守に人材のテコ入れはできるか】

 選手に関して言えば、マリノスが残留するために必須なのは、センターバック(CB)の人材難の解消だ。ジェイソン・キニョーネスが戦線離脱となり、諏訪間幸成もケガ。最近はトーマス・デンの相方として本来はサイドバックの松原健を起用していた。CBに人がいないのだ。夏の移籍期間でテコ入れしないことには、巻き返しもままならずに終わってしまうかもしれない。

 また、大ナタを振るうならば、攻撃陣も選択肢に入れていいだろう。現在は1トップにアンデルソン・ロペス、右にヤン・マテウス、左にエウベルを置くケースが多いが、この外国人トリオが機能していないのだ。とりわけ2年連続得点王のアンデルソン・ロペスは開幕戦のPKで挙げた1ゴールのみ。ゲームメイクのところで仕事はしているが、彼に求められるのはフィニッシャーとしての働きだ。

 復活を期待して粘り強く起用する手もあるが、もはやそれを待つだけの時間もないのが実情だ。新たな風を攻撃陣に取り込む判断があってもいい。それくらいのショックの大きな手立てがなければ、チーム状況の劇的な改善は望むべくもない。

 リーグ戦では一般的に、シーズントータル勝ち点の3分の2前後が優勝ポイント、3分の1前後が残留のボーダーラインになっている。20チームで争うJ1の場合、1チーム38試合を戦い、獲得可能な勝ち点総数は114。その3分の2なら76、3分の1なら38となる。

 とはいえ、突出するチームがいない現在のJリーグでは、優勝ラインは76よりも下がり、残留ラインは38よりも高まる傾向にある。そのため、勝ち点40前後が残留の目途となっている。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る