日本サッカーを見続けて35年 ゲルト・エンゲルスが「対戦してやりづらかった」プレーヤー5人は誰? (4ページ目)
【中山雅史みたいなタイプのFW】
── そして最後の5人目は誰でしょう。
「最後に取り上げたいのは、男子ではありません。浦和レッズレディースの菅澤優衣香です。対戦していて、彼女のプレーは苦手でしたね。
僕が2020年にINAC神戸レオネッサの監督をやっていた時、けっこう菅澤にやられているんですよ。フィジカルが強くて、ゴール方向に向かう動き出しも手強かったな」
── ストライカーとしての能力が高いのですね。
「そして彼女はゴールを取る能力だけでなく、チームのために献身的にずっとがんばって動き回るんです。プレースタイルで例えるなら、中山雅史みたいなタイプ。日本人の女子では数少ない、実に力強いストライカーでした」
(つづく)
◆ゲルト・エンゲルス後編>>「ドイツに連れて行きたかった」5人
【profile】
ゲルト・エンゲルス
1957年4月26日生まれ、ドイツ出身。1975年からサッカー選手としてプレーし、1990年に水戸ホーリーホックの前身アセノ・スポーツクラブに選手兼コーチとして来日。その後、日本で指導者の道を歩みはじめる。滝川第二高→横浜フリューゲルス→ジェフユナイテッド市原→京都パープルサンガ→浦和レッズ→モザンビーク代表→ヴィッセル神戸→INAC神戸レオネッサ→相生学院高→AIE国際高を経て、2025年に徳島ヴォルティスのヘッドコーチに就任する。現役時代のポジションはMF。
著者プロフィール
了戒美子 (りょうかい・よしこ)
1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。
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