三浦知良が目を輝かせて「ボールまたいで、エラシコやって」 57歳のサッカー少年は今オフもストイックに過ごす (3ページ目)
【カズのゴールには、特別な力がある】
ファン・サポーターを魅了する男は、2022年11月以来となる公式戦でのゴールを狙っている。
今シーズン限りで第一線を退いた西村雄一主審が、おりしもカズの得点について語った。忘れられない試合として、2011年3月の復興支援チャリティマッチを挙げ、「三浦知良選手が決めた得点は、すべての人が喜んだゴール、誰もが喜んだゴール」と形容した。
カズのゴールには、特別な力がある。観る者の心を動かす。魂を震わせる。サッカーの、スポーツの、存在価値が詰まっていると言っていい。
「ゴールをあげたいという気持ちで毎日を過ごして、毎日そこに挑戦して、毎日トレーニングしてきた。目の前の試合で1点をあげることを目標にやっていきたい」
鈴鹿へ加入するにあたっての決意表明である。
自らの使命に目覚めつつ、「サッカーがうまくなりたい」とのピュアな欲求を追いかける57歳のプロフェッショナルは、来年3月のJFL開幕へ備えていく。いつもどおりのストイックなオフを過ごすのだ。
著者プロフィール
戸塚 啓 (とつか・けい)
スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専
門誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より 7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグ ワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本 サッカー』(小学館)
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