平畠啓史さんが教えてくれた2024シーズンJ2のオススメ6人 日本屈指のサッカーマニアを虜にする選手は誰か (5ページ目)
【年齢を重ねても現状維持以上の出来】
徳重健太(愛媛FC/GK)&林彰洋(ベガルタ仙台/GK)
徳重健太選手ももう40歳ですからね。この選手のセーブでだいぶ愛媛FCは救われています。GKは辻周吾選手がもともと出ていて、辻選手がちょっとケガで外れて徳重選手が出ていますが、徳重選手のおかげで勝ったゲーム、勝ち点を取ったゲームとか、本当に大きい。
ベガルタ仙台の林彰洋選手とかもそうですが、ある程度の年齢になった選手が、現状維持じゃなくてちょっとずつでも上がってんちゃうかって思わせるのは、やっぱゴールキーパーならではかもしれない。そこは今シーズンを見ていて面白いなと思うところですね。
林選手とシーズン前に会って、去年の暮れでしたね。「昨日契約してきたんですよ。もう年齢も年齢なんでクラブにも言いたいことを言いました」と。それはなぜかっていうと「もしかしたら、もう今年が最後になるかもしれない。思いっきりやりたいからクラブもやりましょうよ」っていう話をされていました。
徳重選手にしても、林選手にしても、若い選手よりも一年一年が勝負かなって思うんですよ。そのなかで、今年は林選手も仙台で結果出してるし、徳重選手も結果出してるのは、やっぱりプロで長くやってる選手はすごいと思いますね。
ふたりとも若い時からすごいキーパーって言われていた選手。もともとのポテンシャルがまずすごいんやろと思います。それプラス、日々の鍛錬みたいなところ、両方ないとなかなかプロのゴールキーパーで長年やっていくのは難しいのかなと。
あと、たとえば愛媛で、40歳でサッカー好きですとか、昔サッカーやってたっていう人が、その徳重選手のプレー見たら、勇気をもらう。まだまだ頑張らなあかんな、まだまだ頑張れるよなって思わせてくれる。それってすごい価値があることですよ。
著者プロフィール
平畠啓史 (ひらはた・けいじ)
1968年8月14日生まれ。大阪府出身。芸能界随一のサッカー通として知られ、サッカー愛溢れる語り口が人気で、多くのサッカー関連番組の出演中。平畠啓史Jリーグ56クラブ巡礼2020 日本全国56人に会ってきた」(ヨシモトブックス)など、サッカー関連の著書も多い。
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