仲川輝人が見据える移籍2年目の高み「目標はJ1優勝。そのために僕はFC東京に来た」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun

「42得点はかなり少ないので、これでは優勝争いはできない。今シーズン、攻撃でいえば、60得点以上が必要でしょう。それで、昨年2位のF・マリノスの得点(63点)と同じぐらいになるので、優勝争いをしていくためには、そのくらいは取らないといけない。

 失点も多いので、そこを減らすことは大事ですが、僕は点を取られたら取り返せばいいと考えています。失点については、あまりくよくよ考えず、『まぁいいか』というぐらいの気持ちで、その分、しっかり点を取っていけば試合に勝てますから」

――点を取るために、攻撃の部分で意識していることはありますか。

「ペナルティーエリア内のポケットを攻略することを徹底してやっています。そこをうまく使うことで、チャンスが作れますし、得点の可能性が広がるので、ピーター(・クラモフスキー監督)も口を酸っぱくして言っていますね。

 あと、ウイングからクロスを入れる時、3、4人がボックスのなかに入っていきます。その際、逆サイドのウイングも(クロスに)突っ込んで合わせていくのですが、大事なことは絶対に遅れないこと。遅れると、当然ですが、チャンスにならないので、そこも詰めるように言われています」

――クロスに対して、ゴール前に突っ込んでいってタイミングを合わせるのは、決して簡単なことではないと思います。

「逆サイドの選手はスプリントして入っていくのですが、僕はF・マリノスでやっていたので、タイミングがわかるし、(遠藤)渓太もF・マリノスで経験しているので、問題ないです。でも、タワラ(俵積田晃太)はまだタイミングが合っていないかな。そのタイミングなどをしっかりと突き詰めていけば、昨年よりも点が取れると思います」

――その辺りは、チームのミーティングなどで徹底したりしているのでしょうか。

「クロスに入っていくタイミングをはじめ、(相手の)裏を取るタイミングとか、コンビネーションとか、ピーターが映像で見せてくれています。それをみんなで共有できているので、かなり理解が進んでいます。あとは、試合でやれるかどうか、ですね」

――チームとして、昨年の反省を踏まえて取り組もうとしていることはありますか。

「シーズンを通して、いかにチームの一体感を築いていけるか、それをテーマにしています。一体感は、ただ試合に勝っただけで醸成されていくものではないですし、簡単に作れるものではありませんが、僕は、日々の練習のなかから作っていけると考えています。一人ひとりが同じ方向を見て、個々がやるべきことをやって、輪を乱さずにやっていく。

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