Jリーグ年間ベストイレブンを独自選考「陰のMVP」「異論なしの活躍」「歴代最強レベル」な選手たち

2023年シーズンのJ1ベストイレブンを独自選考。5人のライターにそれぞれの11人を選んでもらった。ヴィッセル神戸が初優勝を遂げた今シーズン、どんな選手の活躍が目立っただろうか。

J1ベストイレブンを独自選考。今季印象的な活躍をした選手の顔ぶれが並んだ photo by Getty ImagesJ1ベストイレブンを独自選考。今季印象的な活躍をした選手の顔ぶれが並んだ photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る

【見逃せない活躍をした武藤嘉紀】

杉山茂樹(スポーツライター)

この記事に関連する写真を見るFW/エウベル(横浜FM)、アンデルソン・ロペス(横浜FM)、ヤン・マテウス(横浜FM) 
FW/武藤嘉紀(神戸)、大迫勇也(神戸) 
MF/山口蛍(神戸) 
DF/森下龍矢(名古屋)、マリウス・ホイブラーテン(浦和)、アレクサンダー・ショルツ(浦和)、松原健(横浜FM) 
GK/前川黛也(神戸)

 11人の内訳は、ヴィッセル神戸4人(前川、山口、大迫、武藤)、横浜F・マリノス4人(松原、ヤン・マテウス、アンデルソン・ロペス、エウベル)、浦和レッズ2人(ホイブラーテン、ショルツ)、名古屋グランパス1人(森下)となる。

 若干頭の重たいメンバー構成だが、このFW系5人は外せない。神戸で名前を1人挙げるなら大迫になるが、もう1人の柱として見逃せない活躍をしたのは武藤だ。

 得点10、アシスト10という記録もさることながら、注目すべきは出場時間で、神戸のフィールドプレーヤーのなかでは1番になる。アタッカーから順にベンチに下げていく傾向が強い交代枠5人制にあってこの数字は、目を見張るばかりだ。

 左右のウイングに加えて、中央でもプレーする幅の広さも目についた。武藤なくして神戸の優勝はなかった。陰のMVPと言っても言い過ぎではない。

 左右のサイドバック(SB)には日本人を選んだ。左は今年、日本代表にも選ばれた森下。だが右は同じく今年日本代表に選ばれた毎熊晟矢(セレッソ大阪)ではなく松原を選んだ。

 横浜FMの右SBのほうが動き方、ポジショニングがはやはり先進的であるからだ。次点は細谷真大(柏レイソル)で、新人賞は20歳の山根陸(横浜FM)。

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

  • 浅田真樹

    浅田真樹 (あさだ・まさき)

    フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

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