小林祐希がコンサドーレへの移籍を決断したわけ「今は正直不安でいっぱい」「監督の言うとおりに動けばいい、という空気は変えたい」
北海道コンサドーレ札幌
小林祐希インタビュー(後編)
◆ジュビロへの移籍の真相「ヴェルディでは『もう無理だ』と思って逃げました」小林祐希
J1第4節の横浜F・マリノス戦で移籍後初ゴールを決めた小林祐希(中央)この記事に関連する写真を見る 2023年シーズン、小林祐希はヴィッセル神戸から北海道コンサドーレ札幌に移籍し、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下でプレーすることを決めた。
「今回の移籍は、チャレンジです。年齢的にもそうですし、成し遂げたいことがあるので」
小林は、そう語る。
プロ生活をスタートさせた東京ヴェルディから昨年の神戸まで、これまでに5カ国8チームでプレーしてきた。30歳になって迎える今シーズン、「成し遂げたいこと」とはいったい何なのだろうか。
「チームでタイトルを獲ることです。僕は、ヴェルディからプロ生活をスタートしたんですけど、その時はJ2でJ1目指して頑張ろうというチームでした。ジュビロでも、試合に出ていた時間の多くはJ2で、J1に上がるために戦おう、J1に上がったあともそこにステイできるように頑張ろうという感じだったんです。
欧州に行っても、上位のチームに勝てるように頑張るというチームばかりだったので、優勝を目指して自分たちのスタイルで戦う、というチームにいたことがなかったんです」
下位のチーム、あるいは戦力的に劣るチームが上位チームと対峙する際、守備のブロックを敷いてカウンターを狙うなど、それまでの戦い方をガラリと変えて弱者の戦術で戦うケースが多い。小林がオランダやベルギーで在籍していたチームは、まさにそうだった。昨年プレーした神戸は選手層的には優勝を狙えるチームだが、"バルサスタイル"を放棄して、中位から下位をさまよっていた。
「今回、札幌に行くことに決めた理由のひとつは"スタイル"です。一貫したものがあって、こういうサッカーをしたいというのが明確で、みんなが共通理解を持って戦っている。どんな相手にもスタイルを崩さずに戦うというのが、『いいなぁ』って思っていました」
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