今季30年目のJリーグ。各時代で無敵を誇ったチームたちの最強布陣を紹介

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo

Jリーグ2022開幕特集

1993年にスタートしたJリーグは、今季30年目の節目を迎える。そこで今回はここまでの歴史の各時代で、無敵を誇った最強チームのいくつかをフォーメーションとともに紹介する。

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ヴェルディ川崎(1993年)

ヴェルディ川崎の1993年チャンピオンシップ時のフォーメーションヴェルディ川崎の1993年チャンピオンシップ時のフォーメーションこの記事に関連する写真を見るFW/三浦知良、武田修宏 
MF/ビスマルク 
MF/ラモス瑠偉、北澤豪 
MF/パウロ 
DF/河本充弘、ペレイラ、柱谷哲二、石川康 
GK/菊池新吉 
監督/松木安太郎

 前身は「将来のプロ化」を目指して1969年に発足した読売サッカークラブ。読売クは与那城ジョージをはじめ、多くのブラジル人選手と契約して個人技を生かしたスタイルを確立。当時主流だった実業団チームとは異なったサッカーでファンを魅了した。

 1990年には元ブラジル代表監督のカルロス・アルベルトも招聘している。また、早くから育成部門を整備し、ブラジル人選手を手本に技術レベルの高い日本人選手たちを育てた。

 1980年代は読売クと日産自動車の2強時代が続き、1993年5月15日のJリーグ初年度の開幕戦もヴェルディ川崎対横浜マリノスの"黄金カード"が組まれた。

 1993年のチームは"闘将"柱谷哲二とブラジル人DFペレイラの鉄壁の守備をベースに、中盤はラモス瑠偉を中心に運動量を誇る北澤豪、元セレソンのビスマルクという豪華布陣。そして、Jリーグ発足を前にブラジルから帰国した三浦知良(カズ)とゴールハンターの武田修宏が2トップを組むバランスの取れた布陣だった。

 1993年は第1ステージこそ欧州スタイルの導入失敗でつまずいたが、第2ステージで巻き返し、チャンピオンシップではジーコの鹿島アントラーズを破って、Jリーグの年間初代王者となった。人気、実力ともに日本を代表するクラブだった。

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