長友佑都は欧州からJ復帰で活躍できるか。中村俊輔から清武弘嗣などの例に見る成功の条件 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 小笠原満男も、イタリア(メッシーナ)では散々な結果だった。しかし、鹿島アントラーズに戻ってからは主将として、4度のJリーグ優勝に貢献。2009年にはMVPも受賞した。

 そして清武弘嗣も、C大阪に帰ることで成功した。2016-17シーズン、清武は欧州の強豪セビージャに入団したが、慢性的なケガにも悩まされ、プレー機会を失っていった。C大阪に復帰すると、しばらくはケガで思うようなプレーができなかったが、徐々にプレー時間を増やしていった。そして2020年にはキャリアハイとなる8得点で攻撃をけん引し、優秀選手賞を受賞している。C大阪以外のクラブだったら、そこまで時間を与えられず、厳しい目に晒されていたかもしれない。

 もちろん、古巣復帰だけが成功の選択肢ではない。欧州を渡り歩いた時のような、強靭な適応力を示すことができれば、結局はどのクラブでも活躍できるはずだ。浦和に移籍した酒井は、チームスタイルにフィットするというより、「浦和をイノベーションする」というようなダイナミックな攻守を見せている。

 9月18日、味の素スタジアム。背番号50をつけた長友は、横浜FC戦で復帰戦に挑む予定だという。

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