橋本拳人&室屋成の穴を埋め切れないFC東京。若手台頭の希望はあるか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 試合結果を言えば、FC東京は2-3で敗れた。U-20トリオにしても、無難に役割をこなしてはいたが、軽率なプレーでボールを失ったり、前にボールを持ち出してほしい場面でためらったりと、やはり物足りなさがあったのも事実だ。

よくも悪くも目立っていたFC東京の品田愛斗よくも悪くも目立っていたFC東京の品田愛斗 とりわけ、よくも悪くも目立っていたのが、アンカーの品田である。

 前半こそ低い位置にとどまり、セーフティーなパスを出すことが多かったが、1点を先制されて迎えた後半16分、バイタルエリアに立つMFアルトゥール・シルバに絶妙な縦パスを打ち込むと、そこからFW永井謙佑、レアンドロとつながり、同点ゴールが生まれた。

 落ち着いた状況判断が生んだ貴重なゴールを、品田が振り返る。

「最初は浮き球で(相手の)DFとGKの間に落とそうと思ったが、一瞬ギャップができて、ゴロで通せると思った。(アルトゥール・シルバの周りにいた)永井選手とレアンドロ選手の立ち位置の関係も見えていた」

 だが、その一方で、20歳のMFは痛恨のミスも犯している。

 FC東京は、「(同点に追いつき)1-1になって、ホームなので、さらに畳みかけたいと4トップ(4-2-4)みたいな形にした。行って来いのなかで、先に(点を)取れてれば......」(長谷川健太監督)と勝負に出たが、右サイドを破られ、先に失点。それでも、まだ1点差なら試合の行方はわからなかった。

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