自粛中にゴツくなった宇賀神友弥が思う「Jリーグとプレミアの差」 (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki


 画面越しではあるが、たしかに以前よりも上半身ががっしりしているように映った。それを伝えると、「練習着が小さくなったみたいに見えるんですよ」と、笑いながら胸を張った。

 宇賀神が活動自粛期間中に励んでいたのは、肉体強化だけではなかった。4月中旬には、やはり地元である戸田市の病院や高齢者施設を中心に、3万枚ものサージカルマスクを寄付した。

「チームメイトの長澤(和輝)選手に『今、医療現場が大変なことになっているのは知ってる?』という話をされたことがきっかけでした。当時の医療現場は物が不足していて、とにかくマスクが足りていないという情報を聞いたんです。自分にはたまたまマスクを入手できる手段があったので、こういうのはタイミングも大事だなと思って動きました。

 サッカー選手はよくも悪くも影響力のある存在。こういう時に行動を起こすことによって、感染しないための注意喚起になったり、医療従事者の方たちにさらなる感謝の気持ちを持って接するきっかけになればと考えたんです。

 あとは、試合が開催できないことで、クラブも収入面で苦しんでいた。そうしたなかで『自分たち選手には何ができるのか』と思っていたんです。それで、みんなが困っている時に『浦和レッズの選手はこういうことをした』というのが伝われば、試合を見に行ってみようと思う人や、そうした活動をした選手というのはどんなプレーをするんだろうと興味を持ってくれる人もいるのではないかと感じたんです。

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