2019.09.24

しびれる状況続く。大宮アルディージャは
J1昇格争いに生き残れるか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 再び屈辱を味わうことになるのか。J1昇格候補が、正念場を迎えている。

 一昨季、J1でまさかの最下位に沈み、J2降格の憂き目にあった大宮アルディージャ。昨季はJ1昇格の圧倒的な有力候補と目されながら、J2で5位に終わり、J1参入プレーオフでも敗れて、1年でのJ1復帰はならなかった。

 それでも戦力的に見れば、大宮がJ2屈指であることは間違いない。今季開幕前もまた、大宮を(昨季と違い、圧倒的ではないまでも)昇格候補に推す声は多かった。

 実際、序盤戦こそ苦しんだものの、第9節を終えて3位へ浮上すると、以降は5位以上をキープ。第28節終了時には再び自動昇格圏内となる2位に浮上し、同じく昇格候補である首位の柏レイソルとともに、そのまま逃げ切り態勢を固めるかに思われた。

 ところが、第29節、第30節で今季初の連敗を喫すると、続く第31節、第32節は引き分け。4試合連続で勝利から見放され、順位のうえでも、プレーオフ進出圏内ギリギリとなる6位まで後退してしまっていたのである。

 こうして迎えた、J2第33節の東京ヴェルディ戦。頭上に暗雲立ち込めるなか、小雨程度のにわか雨でこの場をしのげるのか。あるいは、甚大な被害をもたらすゲリラ豪雨に見舞われてしまうのか。今季の結末を占う意味において、大宮にとっては非常に重要な持つ試合だった。

 はたして、結果は2-0の快勝。大宮の高木琢也監督が「いい内容とは言いづらいが」としながらも、「残り試合(が少ないこと)や、今の状況を考えれば、選手はよく戦った」と称える勝利を収めた。

東京ヴェルディを下し、5試合ぶりに勝利を飾った大宮アルディージャ 5試合ぶりの勝ち点3は、実に大宮らしい、したたかで堅実な戦いぶりからもたらされたものだった。

「立ち上がり15分くらいは、アグレッシブに前線から(ボールを奪いに)行って、そこで点を取れたら一番いい」

 ゲームキャプテンを務めたMF三門雄大が、そう語っていたように、ボールポゼッションを高めて攻撃を組み立てたいヴェルディに対し、大宮は序盤、高い位置からのプレスを仕掛けた。

 だが、「(前線から)行ってみたら、パンパンと(パスを)叩かれて」(三門)、いきなりDFラインの裏を取られるピンチを立て続けに迎えた。