2019.08.04

注目はリスタート。サッカーの
新ルール適用開始の狙いはどこにある?

  • 清水英斗●取材・文 text by Shimizu Hideto
  • photo by Getty Images

 今年3月、IFAB(国際サッカー評議会)から2019-20年のサッカー競技規則改正が通達された。すでに女子ワールドカップ、コパ・アメリカ、U-20ワールドカップなどでは導入済みだが、JリーグではJ1が8月2日、ルヴァンカップは9月4日、J2は8月4日、J3は8月3日の試合から、新ルールが適用される。

ゴールキックのルール改正は、リスタートがよりスピーディになる可能性がある 毎年、何かしらの変更が加えられる昨今の競技規則だが、今回のルール改正は、選手のプレーに対する戦術的な影響が、とくに大きくなることが予想される。

 代表的な改正点は、自陣ペナルティーエリア内のゴールキック、フリーキック時の壁、PKの3つだろう。

 今まではゴールキックでリスタートするとき、自陣ペナルティーエリア内で味方がパスを受けることは不可能だった。エリア内で受けた場合は、ゴールキックのやり直しとなる。自陣エリア内のフリーキックも同様で、エリア内で受けたらやり直しだった。

 しかし、今回のルール改正では、この縛りが撤廃された。味方はエリア内でもゴールキックのパスを受けられるようになる。フリーキックも同様だ。この改正により、GKからのビルドアップの自由度が増すことを、浦和レッズの西川周作はポジティブに捉えている。

「自分たちにとっては非常にプラスになると、チームで話しています。すぐにスタートできるということ、そしてスタートするからには、全員が動かないといけない。開いて止まるんじゃなくて、外に開いてダメなら、寄ってポジショニングをチェンジするとか。そういう動きが、よりスピーディになると思います。

 自分たちももっと、スピーディにプレーできる部分は数多くあると思いますし、ゴールキックは守りに入っているようで、じつはいちばん攻撃のスタートになるセットプレーです。そこをみんなに発信して、つないでやっていければマイボールの時間も長くなります。そこの使い分けはしたいですね」

 ゴールキックは、より”スピーディ”に変化するかもしれない。各自がどんなポジションに立つべきか。ルール改正により、戦術が変わる可能性は十分にある。

 この話を西川に聞いたのは、浦和が1-3で敗れた、第19節横浜FM戦のあとだった。まさに”スピーディ”な横浜の圧力に押された試合ではあったが、こうした浦和のチームとしての課題が、ルール改正に伴う戦術的な意識付けによって、解決に向かう可能性もある。