2019.03.05

五輪代表候補・三好康児は
F・マリノスで「水を得た魚」になった

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Etsuo Hara/Getty Images

 だが、その逆もまた真なのである。選手が快適にプレーするためには、プレーの適性に相応しいポジションが与えられる必要がある。4-3-3のインサイドハーフでプレーする三好を見ていると、つくづくそう思う。

 そして日本には、小さくてうまい三好タイプの中盤選手が多数いる。守備的MFを任せるには小さく、FWを任せるには少し頼りない選手。かつて攻撃的MFと言われた種類の選手たちだ。4-3-3のインサイドハーフは、そうした選手にとって最も収まりがいいポジションになる。

 アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)、シャビ・エルナンデス(アル・サッド)、デコ(いずれも元バルセロナ)。現在で言えば、昨年のバロンドール受賞者、ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)、ダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)などがその代表的な選手になる。

 三好は、同じく左利きのシルバ似と言えなくもない。シルバも、バレンシア時代は4-4-2のサイドハーフを務めていた。インサイドハーフとは役割が異なるサイドハーフとして、20代半ばまでプレーしていた。それだけ多様性を備えている。

 そしてそれは三好にもあてはまる。真ん中で巧さを発揮するだけの従来の攻撃的MFとは少し違う。サイドに出ても芸がある。従来型MFより、アタッカー的な能力も兼ね備えている。川崎時代、札幌時代の経験が活かされている様子だ。対応の幅が広がっているように見える。それが現在のインサイドハーフの仕事内容に生かされている感じだ。

 仙台戦でも、決勝ゴールとなった2点目のシーンをはじめ、そうしたシーンを幾度となく見せつけている。