ユース監督・永井秀樹は「寝ている間も夢の中で指導のことを考えた」 (3ページ目)

  • 会津泰成●文・撮影 text&photo by Aizu Yasunari

――現役を引退して、初めて監督として過ごした1年について、振り返っていただけますか。

「選手たちが一日一日、少しでも成長してくれたらと思い、自分は何ができるかを考え続けた1年だった。それこそ24時間、寝ている間も夢の中でそのことばかり考え続けていたように思う。

『高校生だし、そこまで求めなくても』とか、『理想ばかり追いかけても難しい』という人たちもいた。『(選手の)好きにやらせたほうがいい。そのほうが結果も出るよ』とアドバイスしてくれた指導者もいた。

 でも、自分がやりたいこと、理想の追求、目指すサッカーは微塵も妥協したくない。サッカー道の追求、質の追求に関しては、現役時代と何も変わらない」

――生活面において、選手時代との変化はありましたか。

「現役時代の晩年も、海外サッカーを見るために多少睡眠時間を削っていたけど、今はそういう時間がさらに増えて、極端に(睡眠時間が)短くなった。

 世界のサッカーはものすごいスピードで進化し続けている。今、自分が『新しい挑戦』と思って取り組んでいることも、『もしかしたら、世界の潮流からすれば、時代遅れかもしれない』という思いもあるから、時間の許す限り、世界のサッカーを見て研究している。

 そのうえで、日本式、日本人のよさを生かした(誰かの)コピーとは違うオリジナルのサッカーで、世界で勝てる理論や方法を四六時中考えている」

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