グランパス入り濃厚な元ブラジル代表ジョーは、波瀾万ジョーな凄いヤツ (2ページ目)

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by AP/AFLO

 13歳でサンパウロの名門コリンチャンスの下部組織の門を叩き、2003年、16歳3カ月でデビュー。ビッグゲームで貴重な得点をあげて「ジョイア」(宝石)と呼ばれた。2005年にCSKAモスクワ(ロシア)へ移籍するとゴールを量産して欧州でも注目を集め、2008年7月末、移籍金1900万ポンド(当時のレートで約40億円)でマンチェスター・シティに入団した。

 ブラジルU-23代表にも招集され、この年の北京五輪に出場して銅メダルを獲得している。しかし、その後はイングランドでの生活とチームのプレースタイルへの適応に苦しむ。エバートン、ガラタサライ(トルコ)へ貸し出されたが、プレー内容は低調だった。2011年7月、失意のうちに帰国し、南部の名門インテルナシオナルの一員となる。

 この頃から酒量が増え、練習の遅刻や、遠征に参加しないなどの問題行動が目立つようになり、2012年5月、事実上の戦力外通告を受ける。それでも、アトレチコ・ミネイロに拾われると、一時的にコンディションを回復し、ロナウジーニョらと強力攻撃陣を形成した。

 2013年のコパ・リベルタドーレスでは7得点をあげて得点王となり、優勝に貢献。ブラジル代表にも復帰し、この年のコンフェデレーションズ・カップに出場して日本戦とメキシコ戦で得点をあげた。

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