久保建英より先に17歳MFがデビュー。
ヤングFC東京に希望はあるか (3ページ目)
そもそも選手同士の距離感に悪さが目立った。守備のサポートでお互い不具合が生じ、パスも距離が長すぎてカットされ、あるいは距離が狭すぎてプレスの網にかかる。3人が残って7人で攻め、中盤を相手に使われ、カウンターを浴びるなど、攻守はちぐはぐだった。
前半34分の鳥栖の決勝点は象徴的だろう。
鳥栖はイバルボが一度失ったボールを自陣で取り返し、1人外してから縦パスを入れ、そのまま駆け上がる。右サイドに田川亨介が流れてボールを受け、落としたボールを小野裕二がフリーでスルーパスを送り、"出没した"イバルボがゴール前で1人をかわす。GKとの1対1のシュートは外すも、こぼれ球を福田晃斗が押し込んだ。
この局面で、FC東京は全ての対応で後手に回り、スペースを有効に使われていた。
FC東京では、先発に復帰した橋本拳人が中盤でスペースをカバーしつつ、バランスをとっている。さらには3列目からゴール前に顔を出し、際どいシュートも放った。その奮戦によって、どうにか完全な破綻を食い止めていた。
しかしチーム戦術は機能していなかったに等しい。前線では、能力の高い選手が個の力で可能性は見せたが、どれも単発だった。
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