31歳で突然変異か。フットサルFリーグ9年ぶりの日本出身得点王へ (3ページ目)

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 また、FP柴田祐輔は渡邉のゴールへの意欲が変わったと証言する。「ゴールに対して、より貪欲になったのかなと思います。ゴールに対する執着心が見えるし、実際に得点も決めてくれている。それによって、よりパスが集まっていると思います」と、好循環が起きているようだ。

 渡邉の変化について、チームを率いる谷本監督はいくつかの要因が重なっていると説明する。

「今季はプレシーズンからしっかりチームと一緒に時間を過ごせているなかで、味方との細かなコンビネーションがちゃんとできているのがひとつ。また、出場時間も伸びている。あとは、彼を生かそうとする周りの働きもあるでしょう。セットプレーも含めて、彼がどう生きるかを考えて組んでいるところもあります。もちろん彼も努力をしていますし、どうすればコンスタントに点を獲れるかを突きつめて考えていると思う。いろいろなバランスが取れているのが一番だと思います」

 3シーズン前に名古屋オーシャンズから加入した渡邉だが、実はまだシーズンを通して府中でプレーをしたことがない。加入1シーズン目は、中国のプロチームからオファーを受けてシーズン途中で移籍。2シーズン目も、そのクラブがAFCフットサルクラブ選手権に出場する際、アジア人枠の助っ人として大会限定で期限付き移籍したからだ。

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