「ユン革命」が実を結ぶセレッソ、
戦うチームになってJ1首位奪取 (2ページ目)
7月8日、キンチョウスタジアム。J1リーグ第17節、セレッソは3位柏レイソルを迎えている。時折、風がそよぐが、蒸すような熱気が立ち上る。選手はウォームアップから汗だくになった。
「前半は自分たちのペースで入って、先制することができた」(柏の下平隆宏監督)
暑さが体力を奪う消耗戦、まずイニシアチブをとったのは柏だった。ボールを握る力で上回ったのもあるが、守備戦術が的中していた。
「センターバック2人と『2トップ(杉本健勇、山村和也)にボールを入れさせないように』と話していました。2トップは明らかにイライラしていましたね。ボランチとの距離も遠かったので」(柏のMF・大谷秀和)
セレッソは前線が「殲滅(せんめつ)」されて孤立。鋭いプレスから左サイドで柿谷曜一朗が個人技で持ち込む場面もあったが、攻撃は単発に終わる。主導権を握れない。
そして前半41分、柿谷、ソウザとつないで無理にこじ開けようとしたパスをインターセプトされ、攻守が入れ替わる形でカウンターを浴びる。右に張り出したクリスチアーノへの寄せは甘く、アーリークロスに対してもマーキングで後手を踏み、大外から入った武富孝介にダイビングヘッドで叩き込まれた。集団と個人のミスが重なった失点だった。
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