稲本、長谷部に続けるか。FC東京・橋本拳人が目指す世界のボランチ (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Kommiya Yoshiyuki アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

「ポリバレント」

 それは彼の特長のひとつになっている。実際、これだけのポジションをプロのレベルでこなせるには戦術的センスが欠かせない。

「自分はまだまだ"ボランチとはこうあるべき"というのを模索中で、それを見つけたい、そう思ってはいます」

 そう語る橋本が追い求めるボランチ像とは――。

「一番大事にしているのは予測の部分ですかね。どこにボールが出てくるのか。チームでいいプレスがかかっているとき、その出どころを察知してボールを奪えたら、ひとつの達成感はあります」

 橋本はひとつひとつの言葉を用心深く使い、ボランチとしての心がけを明かしている。

「今の自分は、ゴール前に入って得点する、みたいなものが求められているのは分かります。ボールを持ったら、前に強引に運んでいくような感じとか。だから自分自身、プレミアリーグでも(ポール・)ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)とか、見ちゃいますし。攻撃の部分で自分のいいところは大事にはしたい、と思っています。でも、そういう派手さよりも、チームを回してる、というボランチになりたいんですよ」

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