今年は「何かが違う」FC東京。
J1制覇の現実味がハッキリ見えた

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 昨季J1王者の鹿島アントラーズに、今季優勝候補の呼び声高いFC東京が、開幕戦からいきなり挑む――。

 J1の開幕戦9試合のなかでも、とびきり高い注目を集めた一戦は、FC東京が1-0で鹿島を下した。

鹿島ペースの試合をモノにしたFC東京鹿島ペースの試合をモノにしたFC東京 今季のFC東京は、昨季年間順位9位のクラブとは思えないほど、前評判が高かった。その理由は、言うまでもなく、このオフに他クラブ垂涎(すいぜん)の豪華補強が行なわれたからだ。

 3年連続J1得点王の実績を持つFW大久保嘉人(川崎フロンターレ→)をはじめ、FW永井謙佑(名古屋グランパス→)、MF高萩洋次郎(FCソウル/韓国→)、DF太田宏介(フィテッセ/オランダ→)、GK林彰洋(サガン鳥栖→)と、各ポジションに日本代表級の実力者を獲得。開幕戦のメンバーを見ても、先発はもちろんのこと、控えにもFW前田遼一、DF徳永悠平など、昨季のレギュラーメンバーがズラリと顔をそろえており、実に贅沢な陣容であることが改めて実感できた。

 しかも、控えを含めた18名全員が日本人選手。外国人選手抜きでこれだけの陣容を整えられるのは、戦力均衡化の傾向にあった最近のJリーグでは珍しい。さらに外国人選手を加えられる"空席"もまだ残されているのだから、「クラブ史上最強」との声があるのも不思議ではない。

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