浦和に完敗してもなお、サガン鳥栖のイタリア人指揮官は自信満々 (3ページ目)
「後半は時間帯によって、(左ボランチの)福田(晃斗)をワイドに使ってみたり、やり方をいくつも変えて戦いました」
イタリア人指揮官の語るように、戦術変更で能動的なプレーが増えた。しかし血路を開けず、むしろいくつかのピンチを招いており、突き放されても不思議ではなかった。林の好セーブなどで瓦解を防ぐのがせいぜい。
「3点目を入れられたら終わり、というのがありました。まずは1点返そうという気持ちは強かったのですが、そこはバランスを保ちながらやらざるを得ませんでしたね。長いボールが少なかったのは、無駄に放り込んで失うよりも、"自分たちが持つことで相手に与えない"というのはありました。(勝利には3点が必要となる)派手な試合で浦和ペースにさせてしまって。ただ、選手たちは勝つために頭を使って戦ってくれたと思います」
フィッカデンティはロッカールームで選手たちの健闘を祝福したという。
完敗ではあったが、闘志は見せた。金民友は天皇杯での顔面の怪我で出場が危ぶまれたが、フェイスガードを着用して強行出場。相手選手が振り上げた足が顔を強打し、もんどり打って倒れる場面もあったが、プレーを続けた。
そのスピリットに、論理を超えた鳥栖らしさがあるのかもしれない。
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