悪くても勝つ。鹿島アントラーズは「3強」を脅かす存在か (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Shingo Ito/AFLO SPORT

 今季のJ1は昨季のトップ3、すなわちサンフレッチェ広島、ガンバ大阪、浦和レッズを「3強」に推す声が多い。しかしこの3クラブは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を並行して戦う難しさを抱えている。

 J1とACLを両立させることの難しさは、過去の成績が証明しており、ACLに出場しながらJ1で優勝した例は、最近5年では2013年の広島しかない。

 となれば、鹿島にとっては大きなチャンスだ。

 ACLのグループリーグが終わる5月のゴールデンウイークまでは、ACL参戦組は否が応でも過密日程を強いられる。その間に、こうして鹿島が手堅く勝ち点を重ねていけば、2007~2009年の3連覇以来となるJ1制覇は、グッと現実味を帯びる。

 J1開幕から2試合。鹿島は見るものを唸らせるほどの強さで他を圧倒しているわけでもない。率直に言えば、試合内容はまだまだだ。

 それでも“終わってみれば勝っている”ところに、まだ底の見えない、不気味な強さを感じさせる。

 今季J1の優勝争いは、「3強」だけのものではない。鹿島は間違いなくその争いに加わってくるはずだ。

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