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ジュビロ磐田、話題の高卒ルーキー・小川航基は「本物」か (2ページ目)

  • 望月文夫●文・撮影 text&photo by Mochizuki Fumio

 甘いマスクに、身長183cmと恵まれた体格の持ち主である小川。卓越した技術と優れたゴール感覚も備え、国内のJクラブがこぞって獲得に動いていた。その複数のクラブの中から、小川は磐田を選んだ。そこには、特別な思いがあった。

「(元日本代表の)高原直泰さん、前田遼一さん(現FC東京)がいたクラブだから。同じクラブで、偉大な先輩たちを超えたい」

 そんな小川の思いを察して、クラブ側も粋な計らいを見せた。小川が目標とする先輩、前田が磐田時代につけていた背番号「18」を小川に託したのだ。クラブ幹部が言う。

「それが、(小川への)期待の大きさだと判断していただければ」

 クラブの期待を受けて、小川もそれに応えるつもりでいる。

「前線で攻撃の起点になることには自信がある。前田さんはストライカーらしさを持ったすごい選手だけど、やりようによっては超えられると思う」

 強気な姿勢を貫く小川だが、ここまでの短い"プロ生活"の中でも、さまざまな壁にぶち当たってきた。チームに合流してすぐには、偉大な先輩たちを超える難しさを痛感させられた。

 キャンプ前、そしてキャンプ中の練習試合で出場チャンスを得ながら、なかなか結果が出せなかった。「何試合もゴールを決められず、FWとして不甲斐なくて、何をしていいのか......」と、自問自答を繰り返す日々が続いた。

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